作品概要 「青年団・実験工房Vol.1」と銘打たれたこの公演は、2年間に渡るパリでの研修生活を終えた三浦基が、帰国後初めて発表した作品。後に「地点語」とも言われる独特の発話方法が初めて取り入れられた。劇作家・鈴江俊郎の戯曲数篇をコラージュして舞台化。安部聡子が本作で初めて三浦演出作品へ参加した。

 

撮影:ピエール・カルニオ


 

2002  
日程・会場
2002.5.13-14 桜美林大学徳望館B1F小劇場(東京)
2002.6.20-23 アトリエ劇研(京都)
2002.7.3-7 こまばアゴラ劇場(東京)
 
テキスト 鈴江俊郎
構成・演出 三浦基
出演 安部聡子
小河原康二
太田宏
大庭裕介
角舘玲奈
小林洋平
櫻井純子
能島瑞穂
兵藤公美
山内健司
スタッフ 美術:鈴木健介
照明:西本彩
宣伝美術:京
制作:澤藤歩
総合プロデューサー:平田オリザ
協力 アトリエ劇研
主催 (有)アゴラ企画・青年団
助成 平成14年度文化庁支援事業

 

 

三浦:パリから帰ってきて、『地点2~断章・鈴江俊郎~』の公演をやりました。その時に作風がガラッと変わったとよく言われるのですが、ゆっくり歩いて、ゆっくり発語して、やりたいようにやってみたんだけどおもしろくならなかった(笑)。今思うと、クロード・レジの影響が強くてそうなったんですよね。レジはフランス語を非常に大事に発語する人で、現代劇なんですが、能のようにゆっくり動く。
レジは当時もう70代後半でしたが、まだ現役で、ヨン・フォッセ『だれか、来る』は本当に素晴らしい舞台でした。彼の演出は、ただ台詞をゆっくり言っているだけで、台詞のカットもしないから、『だれか、来る』も上演時間が延びて3時間ぐらいになっちゃう。上手くいく時といかない時がはっきり分かれる演出なんですけど、こういうのっていいなあと思いました。

Perforiming Arts Network Japanインタビュー(2010年)