作品概要 | コンテンポラリー・ダンスのショーイングイベント「吾妻橋ダンスクロッシング」参加(2006年)をきっかけに制作した安部聡子の一人芝居をもとに、当時の劇団員5人それぞれのバージョンの〈演説演劇〉を増補、連続で上演した。2005年から演出助手をつとめていた村川拓也が初めて三浦基と共同演出にあたったのも本作であった。 |
2008 | |
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日程・会場 |
2008.1.25-27 ART COMPLEX1928(京都)
2008.1.30 神戸酒心館ホール |
原作 | アントン・チェーホフ |
翻訳 | 神西清 |
演出 | 三浦基 村川拓也 |
出演 |
安部聡子 石田大 大庭裕介 小林洋平 谷弘恵 |
スタッフ |
ドラマツルグ:桜井圭介 照明:吉本有輝子 映像:山田晋平 音響:荒木優光 舞台監督:大鹿展明 制作:田嶋結菜 |
京都芸術センター制作支援事業 | |
主催 | 地点[京都公演] 神戸大学大学院国際文化学研究科異文化研究交流センター[神戸公演] |
助成 | 財団法人セゾン文化財団 EU・ジャパンフェスト日本委員会 |
提携 | ART COMPLEX1928 |
「地点上演実験Vol.1」と銘打たれた今回の公演は、私たちにとってはじめての試みとなります。
地点の代表をつとめる演出家・三浦基は、一つの舞台セットで複数の戯曲を交錯させる『地点~四戯曲による二本立て構成』や、一人の劇作家の複数の戯曲をコラージュした『断章~鈴江俊郎』など、既存の戯曲(テキスト)をフラグメント=断片として扱い、ひとつの演劇作品に再構築する試みを演出活動の初期から行ってきました。また、チェーホフやミラーをとりあげる場合は、四幕ものを一幕に再構成するなど、地点の製作スタイルと上演テキストの構成作業とは常に密接な関係にあります。
今回の上演は、書かれた時代も、言葉の質もまったく異なるテキストを掛け合わせることによって、新しい表現を生み出せないだろうか、という試みです。
テキスト選定には、桜井圭介氏の協力をあおぎました。テキストは他者であればあるほどいい、自分たちからは出てこないものが与えられた方が、より豊かな経験になるのではないか、と考えたためです。また、もう一つの新しい試みとして、三浦基とともに、村川拓也が演出にあたりました。私たちのもてる技術をシャッフルし、テキストとテキストの掛け算に専念したこの2ヶ月間でした。
お楽しみいただければ幸いです。
地点
出典:当日パンフレット