作品概要 前年の『チェンチ一族』に続きアルトーのテキストに取り組み、アルトー最晩年のテキスト「神の裁きと訣別するため」を再構成して上演した。河野早紀も引き続き参加。――現にある私の体が破片になって飛び散り、明らかな無数の側面をあらわし、一つの新しい体がまた凝結する。そのためあなたはもう決して私を忘れることができまい。

 

 

 

提供:京都芸術センター

 

2009  
日程・会場
2009.12.5-6 京都芸術センター フリースペース
 
テクスト アントナン・アルトー
翻訳・ドラマトゥルク 宇野邦一
演出 三浦基
出演 安部聡子
石田大
大庭裕介
窪田史恵
河野早紀
小林洋平
谷弘恵
スタッフ 舞台監督:夏目雅也
照明:吉本有輝子
音響:奥村朋代
制作:田嶋結菜
  京都芸術センター演劇製作事業 演劇計画2009
主催 京都芸術センター
助成 財団法人地域創造 アサヒビール芸術文化財団 平成21年度文化庁芸術拠点形成事業
協賛 株式会社資生堂

 

 

フランスでは演劇の重要な要素として、台詞の音楽性(musicalite)ということがよくいわれる。それは決してなにかメロディアスなものを指していうのではなく、語りであるとか主張といったものが、秩序ある文体になったときに指摘されることのように思われる。アルトーを考えるとき、彼の音楽性は狂気やアナーキズムによってつくられているように思う。演劇はまた、秩序を疑う作用であるということを、アルトーを通して私は再び気づかせられるのだ。

三浦 基

出典:チラシ