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しかし突如として、お前にはそれが聞こえるようになる、身の毛もよだつ知らせをもたらす言葉というかたちでしか聞くことができないのだとしても。その言葉を理解するためには、通訳がなければならない。これはしたり、まだ何か言うことがあるのか。まだ音があるのか。

 
 
『ノー・ライト』は、2012年・2014年に上演された『光のない。』をマルチリンガル版としてアップデートした作品です。オーストリアのノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクが東日本大震災とそれに続く原発事故をモチーフに書いた『光のない。』は、地点の代表作のひとつになりました。今回の上演では、ドイツ語・英語・フランス語・スペイン語・ロシア語・韓国語・日本語の7ヶ国語での上演となります(日本語字幕付)。
 
『ノー・ライト』は、ギリシア悲劇上演の際に狂言として演じられたサチュロス劇の形式をモチーフとし、第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンが〈互いに互いが聞こえない状況〉で語り合います。この〈互いに互いが聞こえない状況〉を、俳優がそれぞれ違う言語で語りかけることで創出し、音でもある言葉が意味をまとったり脱ぎ捨てたりしながら、それでも聞き手に向かって投げ出される状況をつくりたいと考えました。結果、選ばれたのがこのマルチリンガル上演というアイディアです。
 
地点の俳優・安部聡子も出演している濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』でも、さまざまなバックグラウンドを持つ俳優たちが異なる言語で演じる舞台作品の上演がひとつのクライマックスとなりましたが、今回のマルチリンガル上演はまさに映画で上演されたような、異国語で発せられる俳優の言葉と字幕で楽しむ観劇体験となります。
 
語る言葉を〈盗まれた状態〉から、もう一度この作品をご来場の皆様と共有したいと思います。地点初の試みに、どうぞご期待ください!
 
 
 
地点『ノー・ライト』
マルチリンガル上演・日本語字幕付
 
作:エルフリーデ・イェリネク 
 
演出:三浦基
音楽監督:三輪眞弘
 
出演:安部聡子 石田大 小河原康二 窪田史恵 小林洋平 田中祐気 河野早紀
石田遼祐 伊藤舞 大井卓也 大畑和樹 川端美菜 スガ・オロペサ・チヅル 中原信貴 藤崎優二 幣真千子 
堀川理緒 松田清美 米津知実 
 
舞台美術:木津潤平 衣裳:堂本教子 照明デザイン:大石真一郎(KAAT) 照明オペレーター:岩田麻里
音響デザイン:徳久礼子(KAAT) 舞台監督:足立充章 大鹿展明 字幕監修:津崎正行 字幕操作:清水翼 
宣伝美術:松本久木 制作:田嶋結菜 外山りき 
 
 
 
日程:
2022年
12月16日(金)19:00
12月17日(土)18:00
12月18日(日)14:00
上演時間:約1時間50分
開場時間は各回とも開演の30分前
 
会場: KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉
〒231-0023横浜市中区山下町281 TEL. 045-633-6500
 
料金:(全席指定/税込)
一般 前売5,500円/当日6,000円
学生 前売4,000円/当日4,500円
高校生以下 前売3,000円/当日3,500円
2演目セット券(前売のみ)8,000円
『ノー・ライト』『騒音。見ているのに見えない。見えなくても見ている!』の両作品を見ることのできる数量限定のお得なセット券です。『騒音。…』の観劇日時が決まっていなくてもご購入可能です。ただし、座席指定はできません。地点WEBShopのみでの取り扱いとなります。
 
チケット発売日:
2022年9月17日(土)10:00〜
KAme先行発売 2022年9月10日(土)
 
チケット取扱: 
▽地点WEBShop https://chiten.theshop.jp *座席指定不可
▽チケットかながわ  0570-015-415(10:00〜18:00) https://www.kaat.jp
窓口 KAAT神奈川芸術劇場2階(10:00〜18:00)
▽チケットぴあ https://pia. jp[Pコード:514-874]
▽イープラス https://eplus.jp
▽ローソンチケット https:/l-tike.com/chiten-nolight/[Lコード:35551]
▽演劇最強論-ing(手数料無料 チケット代のみで購入可)https://www.engekisaikyoron.net/
 
 
主催:合同会社地点 
提携:KAAT神奈川芸術劇場
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会


作|エルフリーデ・イェリネク Elfride Jelinek
詩人、小説家、劇作家。1946年オーストリア生まれ。ビューヒナー賞をはじめ数々の賞を受賞。小説『ピアニスト』(1983)は2001年にミヒャエル・ハネケによって映画化され、同年カンヌ映画祭でグランプリを受賞した。2004年、「豊かな音楽性を持つ多声的な表現で描いた小説や戯曲により社会の陳腐さや抑圧が生む不条理を暴いた」功績により、ノーベル文学賞を受賞。
 
演出|三浦基 Motoi Miura
地点代表、演出家。1973年生まれ。2007年、チェーホフ作『桜の園』で文化庁芸術祭新人賞受賞。2017年、イプセン作『ヘッダ・ガブラー』で読売演劇大賞選考委員特別賞受賞。その他、京都市芸術新人賞など受賞多数。2012年にはロンドン・グローブ座からの招聘でシェイクスピア作『コリオレイナス』を上演するなど海外でも高く評価されている。著書に、『おもしろければOKか? 現代演劇考』(五柳書院)、『やっぱり悲劇だった「わからない」演劇へのオマージュ』(岩波書店)。
 
音楽監督|三輪眞弘 Masahiro Miwa
作曲家。1958年東京生まれ。1980年代後半からコンピューターを用いたアルゴリズミック・コンポジションと呼ばれる手法で数多くの作品を発表。音楽についての独自の方法論「逆シミュレーション音楽」で2007年アルスエレクトロニカ、デジタル・ミュージック部門グランプリ(ゴールデン・ニカ)、2010年芸術選奨文部科学大臣賞、2020年サントリー音楽賞などを受賞。旧「方法主義」同人。人工音声歌唱ユニット「フォルマント兄弟」の兄。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)教授。
 
美術|木津潤平 Junpei Kiz
1969年愛知県生まれ。建築家。東京大学で香山壽夫氏に師事。米国建築家協会Japan Design Award大賞、英国Archtectual Review Awardsなど受賞。舞台の空間デザインにSPAC『マハーバーラタ』『アンティゴネ』(仏アヴィニョン演劇祭招待作品)、現代オペラ『浜辺のアインシュタイン』(神奈川県民ホール)など。地点のアトリエ「アンダースロー」、アンダースローの食堂「タッパウェイ」の設計も手がける。