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冗談は一方の側にしか許されぬものなのか?
私が王子なら、彼女が誇り高き、御機嫌斜めの女王でなくて何になろう?

 

沈黙する異例のヒロイン、イヴォナ。
生贄を必要とする人間の特性を残酷かつコミカルに描き、

流血を巧妙に避けながら主人公の死という最も劇的瞬間を描くことに成功した隠れた名作。

音楽を担当するのはポーランドの現代ジャズシーンを牽引するヴァツワフ・ジンペル。
地点が満を持しておくる、アンダースローの新しいレパートリー。お見逃しなく!

 

あらすじ

皇太子フィリップ王子は、散歩の途中、無表情で人に嫌悪感を抱かせる娘イヴォナに出会う。王子は一目見た時からイヴォナが我慢ならない。あまりにも彼の神経を苛立たせるのだ。しかし、同時にまた、王子はこの不幸な娘を憎悪しなければならないという事態にも納得できない。彼の中で、若い男が魅力的な娘だけを好きになるという「自然の理」に対する反抗心が爆発し、彼はイヴォナと婚約する。王子の婚約者として王宮につれてこられたイヴォナは、そこで人々に破壊的な作用を及ぼし始める。怯えきった、物言わぬ存在により、誰もが自分自身の秘められた欠陥、汚れ、罪を思い起こすのだ。やがて王子を含め王宮の誰もが、イヴォナを殺害したいという欲望にあえぐようになる。「高みから」の殺意が抑えようもなく膨らんだそのとき、イヴォナは鮒の骨を喉に詰まらせて死ぬ。
 
ヴィトルト・ゴンブローヴィチ 
Witold Gombrowicz
1904年、ポーランドのマウォシーツェ生まれ。20世紀ヨーロッパ文学を代表する作家の一人。ワルシャワの高校、大学に学び、33年、短編集『成熟途上の記録』でデビュー。39年、アルゼンチンへ亡命。1964年以降はフランスに住んだ。67年、小説『コスモス』で国際文学賞を受賞。ほか主な作品に短編集『バカカイ』、小説『フェルディドゥルケ』『トランス=アトランティック』『ポルノグラフィア』など。

 

 

地点『ブルグント公女イヴォナ』

 

作:ヴィトルト・ゴンブローヴィチ 
翻訳:関口時正
 
演出:三浦基
音楽:ヴァツワフ・ジンペル
 
出演:安部聡子 石田大 窪田史恵 小林洋平 / 秋元隆秀 姉川華(劇団ひまわり)
 
舞台美術:杉山至 
衣裳:コレット・ウシャール 
照明:藤原康弘 
舞台監督:大鹿展明
宣伝美術:松本久木  
制作:田嶋結菜 

 
日程:
9月30日(土)20:00
10月1日(日)19:00
10月3日(火)19:00
10月4日(水)19:00★終演後トークあり
10月6日(金)19:00
10月7日(土)17:00
10月8日(日)17:00
10月9日(月・祝)17:00
10月12日(木)19:00
10月13日(金)19:00
10月14日(土)17:00
10月15日(日)17:00 
全12ステージ 
開場は開演の30分前

 
会場:アンダースロー 
〒606-8266京都市左京区北白川久保田町21地下

 
料金:(全席自由/税込)
一般 前売3,500円/当日3,800円
学生 前売2,500円/当日2,800円

チケット発売日:2023年8月5日(土)10:00
 
チケット取扱: 
▽地点WEB予約フォーム http://chiten.org/underthrow_form/
 
 
主催:合同会社地点
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(創造団体支援)) 独立行政法人日本芸術文化振興会
協力:Adam Mickiewicz Institute
後援:ポーランド広報文化センター
 
 
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ヴァツワフ・ジンペル Waclaw Zimpel
ポーランド西部のポズナンで育ち、ワルシャワを拠点に活動。6歳からバイオリンとクラリネットを学ぶ。クラシックを自身のキャリアのスタートとしながら、ジャズや即興演奏への並々ならぬ熱意が、ラオスの原始ハーモニカ・ケーンといった木管楽器との出会いや、電子音楽での精力的な活動へと彼を導いた。主なアルバムに「Lines」(2016年)、「Massive Oscillations」(2022年)。演劇・映画・振付とのコラボレーションも多く、日本では2024年にゴンブローヴィチ原作『コスモス』(演出・脚本・振付:小池博史)の公開が控えている。
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