2013年7月、地点は「アンダースロー」を開場しました。地点の稽古場兼アトリエとして、レパートリーの上演や新作のための稽古が日々行われています。
最初に下見をしたとき、長いこと空き店舗だった空間は、大量に残された家具類が周辺の空気ごと朽ちているような、廃墟そのものでした。地下の物件で暗転ができるということと、元ライブハウスで大きい音を出しても大丈夫だという環境が、心を決めさせました。構想に2年、改修工事には1ヶ月半かかりました。
舞台の床材からお手洗いの壁の色に至る迄、アンダースローのことは全て地点の劇団員によるミーティングを経て決められました。私たちが思い描く「劇場」のかたちを体現しようと全員で知恵をしぼりました。
観客による観劇互助システム「カルチベートチケット」や参加無料の「カルチベートプログラム」など、独自の試みも始められています。
「アンダースロー」は、和製英語で下手投げの意味です。詩人・中原中也の「春の日の夕暮れ」にもこの言葉が使われています。地下から劇場文化を発信する気概を込めて命名されました。
よろしければぜひ一度、遊びにいらしてください。
京都・北白川にて、皆様のご来場をお待ちしております。
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コンセプト:地点
設計:木津潤平
設備設計:後藤智久
施工:中川工務店(中川雅詔、しょうちゃん)
椅子・バナナベンチ制作、家具の相談:村上椅子
家具木工制作:樹輪舎京都
建具・古椅子・古家具の相談と販売:葡萄ハウス家具工房
建具・古椅子の相談と販売:STOCK ROOM
古椅子の相談と販売:ミルリサイクル
緞帳風カーテン:家具の浜野
アンティーク照明の相談と販売:パラボラ
ピアノ修繕:株式会社ピアノサーヴィスセンター
ピアノ相談とメンテナンス:高田伸也(Cafe Montage)
音響機材:堂岡俊弘
照明機材:藤原康弘
舞台相談:杉山至
アートディレクション&デザイン:松本久木
フライヤー&コースターデザイン:納谷衣美
Web制作:山口良太(slowcamp)
ポスターパネル制作:住友翔次郎(ni:naruki)
掲示板・カルチベートチケット掲示:山本恵
大文字下絵制作:安部博純
記録写真撮影:相模友士郎、松本久木
不動産仲介:中内一雄
ビル管理:株式会社東海物産