劇団CHITEN
2014 アンダースロー / 写真:松本久木
桜の園
今ちょうど明け方の冷えで、零下三度の寒さです。桜の花は満開です。この国の気候は、汐どきにぴたりとは行きません。
子供部屋、なつかしい、きれいなお部屋。わたし子供のころ、ここで寝たのよ。今でもわたし、まるで子供みたいだわ。
作品概要
アンダースローのレパートリーとして2014年に創作された改訂版。女主人・ラネーフスカヤを中央に囲み正面を見据えたまま動かない家族たち、七転八倒するロパーヒンと月を眺めて未来を語るトロフィーモフはそのままに、敷き詰められていた一円玉はミニマムな境界線としてのみ残された。
あれからもう三年も経とうとしているけれど、初めて地点がロシア公演をしたのが、『ワーニャ伯父さん』と『桜の園』の二本立て上演だった。2月の極寒のモスクワ、メイルホリド・センターでの公演は熱烈な観客の拍手で幕を閉じた。私たちはこの公演で成功した。想像してみて欲しい。どこかの外国のカンパニーが日本の戯曲を上演するために、のこのこ来日してきた。それをおもしろがったりすんなり受け入れたりするだろうか。そのハードルは高いに決まっている。そういう恐ろしい客席との緊張関係を今でも鮮明に覚えている。繰り返すが、この二本は彼の地で確実に成功した。地点の伝説としてそっとしておけばいいのに、節操なくもう一度引っ張り出す。演劇は彼の地ではなく、この地で成功しなければいけないからだ。言うまでもなく京都は北白川のアンダースローにおいてです。
三浦基
(出典:CATALOGUE2014-1)
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2014日程・会場2014.6.20-7.28 / 11.1-5 アンダースロー
原作アントン・チェーホフ翻訳神西清演出三浦基出演安部聡子
石田大
小河原康二
窪田史恵
河野早紀
小林洋平スタッフ舞台美術:杉山至
衣裳:堂本教子
照明:藤原康弘
音響:堂岡俊弘
舞台監督:大鹿展明
制作:小森あや 田嶋結菜主催合同会社地点
助成芸術文化振興基金 *6-7月公演
文化庁委託事業「平成26年度文化庁戦略的芸術文化創造推進事業」
*11月公演 -
2015日程・会場2015.1.1-3 / 9.10-13 / 12.2-4 アンダースロー助成文化庁委託事業「平成27年度文化庁戦略的芸術文化創造推進事業」
*9月公演 -
2016日程・会場2016.5.13-14 釜山カルチャーセンター(釜山)
2016.12.20-24 吉祥寺シアターBusan International Performing Arts Festival正式招待 -
2017日程・会場2017.3.10-12 / 8.25-28 アンダースロー
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