演劇ブルペン2024
若手演出家・制作者・俳優の養成プログラム「演劇ブルペン」を開催します。
対象
18〜30歳までの俳優・演出家・制作者志望者
条件
・過去に自ら出演or演出orプロデュースした舞台作品があること(公演規模は問わない)
・決められた日程への参加が調整できること(原則全日程必修とする)
※ただし、前期後期の2期制とし、継続して参加をするか、前期のみの参加とするかを選ぶことができます
受講料
2期制 35,000円/期 *観劇の際のチケット代込み・後期のみの受講はできません
オブザーバー(単発受講・前期のみ・舞台鑑賞を除く)2,200円/回
※いずれも会場で直接お支払いいただきます(現金もしくはクレジットカード)
申込方法
専用フォームからお申し込みください https://form.run/@engeki-bullpen
定員:20名
応募締切:2024年6月23日(日)23:59
追加募集締切:2024年7月5日(金)23:59
オブザーバー参加(単発受講)をご希望の方は各回毎に詳細をご案内いたします。地点のWEBサイト及びSNSでご予約開始の案内をいたしますので、そちらをご確認ください。
お問い合わせ
合同会社地点 606-8266 京都市左京区北白川久保田町13-2
Tel. 075-366-5589
e-mail. info@chiten.org
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内容
【前期】
2024年6月29日(土)〜11月23日(土・祝)
座学を中心に進行します。戯曲を読む際の心得、ニュートラルな読み方、本読みから立ち稽古までの流れ、シーンの立ち上げ方について学ぶ〈テキストワーク〉。テキストに対してその専門領域からどのように発想するのか、演出家との対話によってそれをどのように軌道修正し新たな発想を生み出していくか等、スタッフワークについて学ぶ〈レクチャー〉。実際の舞台作品を批評的に読み解く〈舞台鑑賞&ディスカッション〉。全ての回で三浦基がナビゲーターをつとめます。【後期】
2025年1月17日(金)〜3月23日(日)
チェーホフ『かもめ』の舞台を参加者とともにつくりあげます。総合演出・三浦基のもとで、プロのスタッフを交えたコンセプト会議を重ね、新しい『かもめ』を生み出します。クリエイションの最終形態であるアンダースローでの本番を通して、観客と出会い、自らの表現を鍛えます。 -
職能別!演劇ブルペンの使い方
演出家になりたい
現代演劇というジャンルにおいて、演出家は、空間構成の技術やテキスト解釈における独自性のみならず、集団をマネジメントしていく力や、企画立案のスキルを身につける必要があります。
演劇ブルペンでテキストワークを集中的に行い、戯曲や散文をどのように舞台空間に立ち上げるかを講師や他の参加者と共に考えることで、テキストに対する自身の表現の方向性を自覚することができます。また、地点の舞台作品を材料に講師や参加者とディスカッションを行い、総体としての舞台作品への批評精神を養います。自身の演出の強みを言語化するプロセスとして、また、実演家相互の交流の場として、演劇ブルペンを活用してください。
制作者になりたい演出家のパートナーとして企画立案や予算管理・広報宣伝を行う制作者もまた、演技・演出に関する知識を持ち、クリエイションに対する理解を深めなければなりません。時には演出家に提案を行い、プロジェクトの円滑な進行を担う等イニシアチブも求められます。
演劇ブルペンでは、プログラムを通じて演出・俳優志望者と共にテキストワークに取り組むことで、プロデュース力を磨くとともに、修了公演の企画運営を通した実地の訓練を行うことができます。また、アンダースローや地点の他の事業に関わり、活躍の場を拓いて行くことも可能です。
俳優になりたい演出家や制作者は、企画に参画してくれる俳優がいなければ舞台作品をつくることができません。演劇ブルペンのプログラムにおいても、俳優の参加者がいなければ、修了公演は成立しません。テキストを声にしてくれる俳優が必要です。舞台に立ってくれる俳優の身体が必要です。
俳優を志すみなさんにとっては言わば売り手市場となる演劇ブルペンの場で、自身の魅力を存分に発揮していただければ幸いです。多くのテキストを経験することによる「読み」のスキルアップや、演出家や制作者の仕事を理解することも今後のキャリアに必ずプラスになるはずです。 -
講師プロフィール
三浦基
地点代表、演出家。1973年生まれ。2007年、チェーホフ『桜の園』で文化庁芸術祭新人賞受賞。2017年、イプセン『ヘッダ・ガブラー』で読売演劇大賞選考委員特別賞受賞。その他、京都市芸術新人賞など受賞多数。2023年、ロシア・サンクトペテルブルクのボリショイ・ドラマ劇場(BDT)からの委嘱により同劇場のレパートリー作品としてドストエフスキー原作『罪と罰』を演出。著書に、『おもしろければOKか? 現代演劇考』(五柳書院)、『やっぱり悲劇だった「わからない」演劇へのオマージュ』(岩波書店)。
杉山至
国際基督教大学(ICU)在学中より劇団「青年団」に参加。大学卒業後、早稲田大学建築学校(現・早稲田大学芸術学校)にて建築を学ぶ。2001年度文化庁芸術家在外研修員としてイタリアにて研修。近年は青年団、地点、サンプル、デラシネラ、Dance Theatre LUDENSなど、演劇/ダンス/ミュージカル/オペラ等幅広く舞台美術を手掛ける。2014年、第21回読売演劇大賞・最優秀スタッフ賞受賞。2021年より、芸術文化観光専門職大学准教授。
松原俊太郎
劇作家。1988年熊本生まれ、京都在住。2015年、処女戯曲『みちゆき』が第15回AAF戯曲賞大賞を受賞。2019年、戯曲『山山』が第63回岸田國士戯曲賞を受賞。主な戯曲に『光の中のアリス』『君の庭』、小説に『ほんとうのこといって』『イヌに捧ぐ』など。2024年度セゾン・フェローⅠ。
堀内真人
舞台監督・演出助手を経て、プロダクションマネージャー、技術監督として活動。白井晃、宮城聰、串田和美、蜷川幸雄らの作品をはじめとする、国内外の演劇およびダンス公演に携わる。2003-4年には文化庁在外研修員としてパリ及びロンドンに滞在。2011年の開館よりKAAT神奈川芸術劇場の技術監督を務め、2019年からは副館長/事業部長を兼務。同劇場の作品創作を統括し、また他の公共劇場との共同制作・人材交流にも積極的に取り組んでいる。
コレット・ウシャール
パリで服飾を学び、その後舞台衣裳を専門として1979年以降、ベルギー・ブリュッセルを拠点に、フランスやベルギー、ドイツで活動。衣裳デ ザイナーとして活躍する一方、ブリュッセルの王立コンセルヴァトワールで教鞭をとる。ベルギーのダンスカンパニー Compagnie Mossoux-Bontéや仏人演出家Jean-Claude Beruttiの演出するオペラ作品では長年に渡り衣裳を担当している。2012年の京都滞在中に地点と出会い、これまでに10作品以上の衣裳デザインを手がける。
田嶋結菜
地点制作。1980年神奈川県生まれ。国際基督教大学(ICU)卒業後、青年団・こまばアゴラ劇場に勤務。アトリエ春風舎のこけら落とし作品として上演された『三人姉妹』(2003年)以降、すべての地点作品及び三浦基演出作品に関わる。2005年、地点の制作者として演劇活動の拠点を京都に移す。2007年までの京都芸術センター勤務を経て、地点の専属制作者に。
楯岡求美
東京大学大学院人文社会系研究科(文学部)教授。専門はロシア文化・ロシア演劇。主な論文に「メイエルホリドの演劇性ーチェーホフ、コメディア・デラルテとの出会い」「ナルキッソスの水に映る街ー劇場都市ペテルブルグ」「演劇における感情の伝達をめぐってースタニスラフスキー・システム形成過程についての一考察」他多数。
レクチャー
日時:2024年7月6日(土) 14:00-17:00
講師:杉山至
テキストワーク
日時:2024年7月13日(土) 14:00-17:00
ゲスト:松原俊太郎
舞台鑑賞『ブルグント公女イヴォナ
日時:2024年7月20日(土) 19:00-21:30
ディスカッション
日時:2024年7月27日(土) 14:00-17:00
レクチャー
日時:2024年8月3日(土) 14:00-17:00
講師:堀内真人
集中ワークショップ
日時:2024年8月11日(日)・12日(月・祝)
いずれも14:00-19:00
レクチャー
日時:2024年8月24日(土) 14:00-17:00
講師:コレット・ウシャール
舞台鑑賞『知恵の悲しみ』
日時:2024年9月28日(土) 17:00-19:00
ディスカッション
日時:2024年10月6日(日) 13:00-15:00
レクチャー
日時:2024年11月2日(土) 14:00-17:00
講師:田嶋結菜
テキストワーク
日時:2024年11月23日(土・祝) 14:00-17:00
講師:楯岡求美
【後期】
集中WS
日時:2025年1月17日(金)〜19日(日)
いずれも14:00-20:00
『かもめ』稽古&ゲネプロ
稽古:2025年2月26日(水)〜3月16日(日) 14:00-17:00
ゲネプロ:3月18日(火)
※時間は現時点では未定ですが、2024年11月23日(土)までに確定します
『かもめ』本番
日時:2025年3月19日(水)〜23日(日) 5ステージ
主催:合同会社地点
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(芸術家等人材育成))|独立行政法人日本芸術文化振興会