ファッツァー
2013 アンダースロー / 撮影:松本久木
そして、俺は今、半分になった木の下で、俺たちのタバコを吸いつくす。俺はもう戦争をしない。ここに来てよかった、この世界で俺が三分間、考えることができる場所に。そろそろ行こうか。
第一次世界大戦中、脱走兵ファッツァーは仲間とともに地下室に潜伏するが、仲間との団結に失敗し、「敗北を勝ち取る」。元ライブハウスだったアンダースローの空間の魅力が最大限に発揮されたレパートリー。
バンド「空間現代」との幸福な共同作業によって、正真正銘ロックな作品に仕上がった本作を特別上演!
どうぞお見逃しなく!!
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京都の劇団「地点」によるブレヒト『ファッツァー」を見た。演出家の三浦基氏はオリジナルの戯曲を用いず、古典戯曲を切り刻んで腑分けして内部に分け入り、そこから演出を、つまり方法を再創出する。いわゆる台本どおりに演じられることはなく、またいわゆるリアリズムの演技もない。俳優たちは自分に割り振られた台詞を自分のやり方で声に出し、だがたんに自由ということではなく、ここに音楽が、三人編成のバンド(「空間現代」のメンバー)が生で演奏するサウンドが独自の周期を持って、俳優たちの声を断ち切り、台詞はそこで意味を伝えきることなくいわば銃殺されて宙に消え、短い演奏の終わりとともに次の俳優が次の台詞を声にする、それが繰り返されるのだが、俳優たちの台詞の速度が毎回変化するため、偶然でもなければ二度と同じことは起こりえない。ここに何があるか。劇全体、というのはこの場合かすかな物語の残滓と台詞たちの残響、そして俳優たちの軌跡のことだが、それは《体験》として観客に届けられる。どのような言葉にも還元しようのない、ただ《体験》としてのみ感得されるもの、それがある。
青山真治
『青山真治クロニクルズ』より抜粋
翻訳:津崎正行
演出:三浦基
音楽:空間現代
出演:安部聡子
石田大
窪田史恵
小林洋平
秋元隆秀
岸本昌也
佐藤鈴奈
舞台美術:杉山至
照明:藤原康弘
衣裳:堂本教子
衣装協力:コレット・ウシャール
舞台監督:大鹿展明
制作:田嶋結菜
2026年
5月2日(土)17:00
5月3日(日)17:00
5月4日(月)17:00
5月5日(火)17:00
5月6日(水)17:00
全5ステージ
開場は開演の30分前
上演予定時間80分
会場:
アンダースロー
〒606-8266京都市左京区北白川久保田町21地下
料金:(全席自由/税込)
一般 前売4,000円 当日4,500円
学生 前売3,000円 当日3,500円
チケット発売日:
2026年4月6日(月)10:00
主催 合同会社地点
協力 ぺぺぺの会
WEB予約フォーム https://form.run/@CHITEN-TICKET




