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2025.2.14

マグーチー演出作品連続上映@アンダースロー 詳細決定!

ロシア・サンクトペテルブルクのボリショイ・ドラマ劇場(略称BDT)で2013年から10年に渡って芸術監督をつとめたアンドレイ・マグーチー氏の来日に合わせ、演出作品のビデオ上映と講演会(22日終映後)を行います。

今回ご紹介するのは、いずれもBDTのレパートリー作品として常にチケット売出即完売の人気を誇る2作品。日本では映像でも滅多に見ることのできない現代ロシア演劇の最前線です。とりわけ昨年初演されたマグーチー演出最新作『奴婢たち』(21日上映)は4時間15分という上演時間に48人(それ以上!?)と一匹という出演者数、オペラ作品とも見紛うスケールで、ロシア国内でも話題をさらった超大作。映像は英語字幕のみとなりますが、講演会は日本語通訳ありですので、この貴重な機会をどうぞお見逃しなく!

アンドレイ・マグーチー演出作品連続上映

2月21日(金)14:00- (終映18:15)『奴婢たち』 *英語字幕付
2月22日(土)14:00- (終映15:45)『総督』 *英語字幕付
*22日は終映後アンドレイ・マグーチー氏による講演会あり(約2時間・日本語通訳あり・質疑応答あり)

会場:アンダースロー 京都市左京区北白川久保田町21地下
入場無料・予約不要・出入自由

共催:科研(B)22H00650「モスクワ・ベルリンを結ぶ革新的芸術理念」

 

『奴婢たち』«Холопы»

初演:2024年
上演時間:4時間15分(休憩2回・ただし舞台上では演技が続行されます)
シェイクスピア悲劇の翻訳や芸術史の著作でも知られるピョートル・グネディチ(1855–1925)による同名戯曲を舞台化。舞台は1801年。サンクトペテルブルクにあるパーヴェル1世に仕える貴族プラヴティン=プラヴンツォフ家の数日間を描いている。4年前のある日車椅子から降りられなくなった公爵夫人エカテリーナは、自分と愛犬の誕生日を迎えた。いつもの退屈な儀式は、王女に「緊急の用事」があるというプラヴティン家の元奴隷、ステパンがパリから突如帰還したという報せによって破られる……。

 

 

『総督』«Губернатор»

初演:2017年
上演時間:1時間45分(休憩なし)
第一次ロシア革命の真っ只中であった1905年に作家レオニード・アンドレーエフによって書かれた短編小説を舞台化。ある地方の町でのこと。工場労働者のストライキを鎮圧するため、総督は群衆への発砲を命じる。彼は自分の罪を自覚し、処罰の必然性を受け入れる。革命は背景として描かれるに過ぎず、物語の核心は、自分自身、自らの良心との困難かつ苦痛に満ちた対話に従事し、常に死を予期しながら生きる一人の男の葛藤である。作家は執筆中、物語のタイトルを『死刑囚』、『復讐の神』、そして最後に『総督』と何度も書き変えたと言われる。 2017年、十月革命の100周年記念の前夜に初演された。

**ご来場のお客様へ**

・映像には開幕前の時間(いわゆる幕前)も各5〜7分含まれております。幕前の様子は開場中に上映し、14:00からは本編をご覧いただけるよう調整いたしますので、幕前の様子も含めご覧になりたい方はお早めのご来場をおすすめいたします。
・本イベントは予約不要・出入自由のイベントですが、会場の構造上音が伝わりやすいので、途中入場・途中退場される方は鑑賞中の方にご配慮いただきますようお願いします。会場へ至る階段の物音も場内に伝わりますのでお静かに移動していただけますと幸いです。また、22日の講演中の入退場はなるべくご遠慮ください。
・お手洗いやカフェは、主に舞台映像の休憩時間中にご利用ください。

 

ボリショイ・ドラマ劇場とは
1919年に創立されたサンクトペテルブルグを代表するドラマ劇場。20世紀初頭にはロシアを代表する詩人アレクサンドル・ブロークやゴーリキーらが関わる。1956年、グリゴリー・トフストノーゴフが主席演出家になり、黄金時代を築く(1987年、来日)。2013年より2023年まで、アンドレイ・マグーチーが芸術監督をつとめる。正式名称の「トフストノーゴフ記念ボリショイ・ドラマ劇場」ではなく、略称であった「BDT(ロシア語の発音ではベーデーテー)」をより強く打ち出しているのはマグーチー芸術監督時代から。2023年5月には三浦基に演出を委嘱し『罪と罰』をレパートリー化している。https://bdt.spb.ru/

アンドレイ・マグーチー
ロシアの演出家。1961年生まれ。1984年レニングラード航空工科大学無線技術学部卒業。1989年レニングラード文化大学演出俳優学科卒業。同年、演劇グループ「形式演劇」を立ち上げる。2013 年よりサンクトペテルブルクのボリショイ・ドラマ劇場芸術監督。モスクワやフィンランドでも演出の仕事を行う。主な作品にサーシャ・ソコロフ『バカの学校』(エジンバラ演劇祭フリンジ賞、ベオグラード演劇祭大賞)、『アリス』(アリーサ・フレンドリヒ主演、2015 年ゴールデンマスク演劇賞受賞)など。

 

 

 

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